(むそうしんでんえいしんりゅういあいへいほう)
1. 特徴
四国の土佐藩に伝えられた古伝の居合です。
15世紀後半に林崎甚助によって創始された居合は、江戸時代に長谷川主税之助英信によって改良され、林六太夫によって土佐藩に伝えられました。幕末には無雙神傳英信流抜刀兵法と称され土佐藩の藩校である致道館で教えられました。
現在一般に行われている居合道と異なり、一人で行う居合の形だけでなく、剣術を中心とした太刀打、剣術と居合の中間的な形である詰合、柔術的な技法である大小詰や大小立詰など二人で組になって稽古する形を多く含みます。
稽古は礼法からはじめ、歩き方、刀の持ち方など基礎からゆっくり習得していきます。
土佐藩では坂本龍馬の姉 千鶴の夫である高松順蔵や明治維新後自由民権運動を行い後に衆議院議長となり同志社大学の第5代社長(現在総長)となった片岡健吉も学んだ流派です。
2. 伝系
流祖
林崎甚助重信
田宮平兵衛業正
長野無楽入道槿露斎
百々軍兵衛光重
蟻川正左衛門宗讀
萬野団右衛門信貞
長谷川主税之助英信
荒井兵作信定(荒井清哲)
林六太夫守政
林安太夫政詡
大黒元右衛門清勝
松吉八左衛門久盛
山川久蔵幸雅
下村茂市定 坪内清助長順
細川義昌 嶋村右馬允義郷
植田平太郎竹生
尾形郷一貫心
梅本三男貫正
森本邦生貫汪